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茨城で働く希望の星

藤井 祥子さん

仕事を通じて社会と繋がりを持つこと

小学生の頃に始めた吹奏楽を今でも続けられている藤井さん。昔から音楽や絵といった芸術分野に興味関心があり、吹奏楽の他にも、学生の頃から美術の展覧会などに良く足を運んでいるそうです。美術館の中でも総務という仕事を通して、また違った方向から間接的に芸術に関わっている藤井さんのお話は、私自身が芸術に興味があることもあって、多くのことを考えさせられました。

「やっぱり、やりたいことをやろう。」

私はいま、水戸芸術館の事務局で総務係という仕事をしていますが、去年まで自分がこの仕事をやるなんて想像もつきませんでした。

大学生のころに参加したアートマネジメントの授業や、先生の下でやっていたワークショップ運営のお手伝いなど、様々な体験を通して、次第に美術の世界を支える裏方の仕事の大切さを感じ始め、そのような仕事に興味を持つようになりました。

就職活動をしているときは、一度は一般企業に就職することも考え、民間企業を何k社か受けたんですが、全部落ちちゃったんです。そこで思い切って就職活動を辞めて、一度自分を見つめ直し、「やっぱやりたいことをやろう。」と思い立ち、アルバイトからでもいから、芸術に関わるところ、例えば美術館のような文化施設や画廊での仕事を見つけようと決心しました。日本全国の美術館の求人を探して、偶然にも水戸芸術館の募集を見つけたんです。大学の卒論提出の前日が就職試験だったので、しにそうになりながら試験を受けました(笑)晴れて合格を頂いて、今この仕事に携わっています。

一つのことに凝り固まらずいろんなものに興味を持つ

私は、総務係として給与計算などを担当していますが、計算で数字がぴたっと合って、間違いなく計算できたときは楽しさを感じることがありますが、それ以上に、裏方の動きを見るのがすごく面白いです。新しい美術展や公演の準備をしているときに、準備のスタッフさんが慌ただしく動いているのを見ると、「自分もがんばろう」と張り合いを感じます。

総務係になってよかったなと思うことは、給与や保険の手続き以外にも、音楽・演劇・芸術三部門の仕事を、幅広く手伝う事があって、今まで好きだった芸術という分野を俯瞰してみられるようになった事ですね。
美術や音楽が好きでそればかりやってると自分の殻に閉じこもっちゃうので、一つの視点に凝り固まらずにいろんな角度からの視点を持てたのが良かったです。

他人のことを考える重要さ

仕事を始めたころは身構えてしまっていたんですが、仕事をこなしていくうちに、学生時代に経験したことととそんなに大差がないことに気付きました。期限や責任義務がはっきrとあるという点では、学生のころと比べると違いはあるんですが、常識的に順序良く考えればできるんだと感じます。

けれど、1人の仕事は分担されているなかでも、それぞれの仕事は他のスタッフと相互性を持っているので、自分ができないと他の人に迷惑をかけてしまいます。私は割とぼんやりしてるので、自分の仕事を終わらせたら終わりだと思ってしまうときがあって、時々怒られてしまうことがあります。仕事をしていると、他人のことを考える重要さがとても感じられますね。

居場所があることは幸せなこと

仕事とは、自分が何かしらに役に立ちながらも、そのかわり居場所をもらえることだと思います。就職活動をやめた時につらかった事ことは、仕事がないということより、「4月からの自分の身の置き所がわからない」ことでした。これから何をするか、どこにいるか、どういう状態なのか分からないことが怖かったですね。

芸術館に就職が決まって、初めて研修で来たときに、もう名札が用意されていたんです。そのことにすごく感動して、すぐに写真を撮っちゃいました(笑)。ロッカーにもちゃんと「藤井」って名前が書いてあって、ついこの間まで本当に1人さまよう運命だったのが、居場所を持てた実感が湧きました。居場所はあるというのはとても大事ですね。それは幸せなことだと思います。

家族や友達や恋人といったり、居場所はたくさんあると思うんですよ。でも、それらとは違う形で自分が機能できる場所が必要だと思います。社会の歯車になると言ったらすごい恐ろしい言い方ですけど、仕事を通して社会と繋がりを持つことは大切だと思います。