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茨城で働く希望の星

長島 哲也さん

本気でやりたいという気持ちがないと続かない。
強い意志を持ってやるだけ。

サラリーマンを辞めて養蜂家になられた長島さん。決して楽ではないし、生半可な覚悟では出来ない職業だが、養蜂家という仕事にとてもやりがいを感じてやっている姿が印象的です。後継者不足や高齢化が問題となっている農業という分野に、20代という若さで自ら飛び込んでいった長島さんは、これから新しく農業に関わろうと思っている人たちの目標となることでしょう。

「蜂ってすげぇな」って感じた。

養蜂家になる前はサラリーマンをやっていました。薬局相手に健康食品の飛び込み営業をやっていたんですよ。けれど、仕事をしていく内に人間のいやらしい面が見えてきて、一生の仕事としてこの職を続けていくことに疑問を持ち始めました。

それで新しい職を探しているときに、中学校時代の先輩が農業をやっていて、その人に「農業なんてどうか」と声をかけられたんですよ。農業も悪くないかなと思って図書館でいろいろ調べていました。そこでたまたま「養蜂家」という職業を見つけて、この仕事に興味がわいたんですね。さらに詳しく養蜂について調べて、養蜂家の仕事や蜂の性質を知るにつれ「蜂ってすげえな」と感じるようになっていきました。そこから、先輩に浅川養蜂場の浅川さんを紹介してもらい、弟子入りする形で養蜂の仕事に携わるようになりました。

「蜂を貸し出す」という仕事

僕のやっている仕事は、「養蜂家」というんですけど、イチゴやメロン、他にもナシ、リンゴ、スイカといった作物の花粉を交配(受粉)するために、「蜂を育てて貸し出す」という仕事をしています。僕たちは「リース」と言いますが、蜂のレンタル屋さんみたいなものですね。

茨城県はイチゴやメロンなどの作物をつくる園芸農家が多いので、蜂が花粉の交配で活躍する場面が頻繁にあって養蜂家が重宝されているんです。恐らく他県では、養蜂といえば「採密」(蜂蜜を採取するために蜂を育てている)が主流になっていると思いますが、茨城では違うんです。

ただお金が稼げるとかじゃなくて

県内で養蜂家をしている20代は僕しかいないです。養蜂家の平均年齢も67歳と言われていて、後継者不足については、現在ある農業と全く一緒の状況ですね。

農業もそうだと思うんですけど、どうしても自分たちしか食べていけないことがあります。時給にすると数百円という世界です。そんな状況で結局やりがいがなかなか見いだせない人が多いんだと思います。ただお金が稼げるとかじゃなくて、自分やりたくてこの仕事をしていて「やっててよかった」というやりがいとバランスが取れて、農業で飯が食っていける状況を作り出せれば、農業の分野に若い人がどんどん入ってくるんじゃないかなと思います。僕が成功すればこれから若い人が入ってくるかもしれませんしね。

自分がいなきゃ農家さんが困る

やりがいはとにかくあります。やっぱり、お金じゃ得られないものが得られますね。今、全国的に蜜蜂がいないので、一生懸命蜂を育てて、園芸をやっている方に喜んでもらえると、とてもやりがいを感じます。「自分がいなきゃ農家さんが困る」というところはやりがいを感じる要因のひとつですね。農家さんに、「養蜂家がいないと駄目だから頼むよ」って頼まれたりすると嬉しくなります。

僕みたいに、農家に弟子入りをして農業に携わるというのが、これからは農業を始める一つの形になっていいと思います。ただ、本気でやりたいという気持ちがないと続かないので、強い意志を持ってやるだけですね。